ミキモト博多真珠
福岡県糟屋郡新宮町大字相島にミキモト博多真珠養殖がある。
簡単に位置の説明をすると宗像市の沖にある相島と言う島に真珠の養殖場がある。
今から約10年前に地元の漁民が、相島に自生している天然のアコヤ貝を九州大学の本城先生の研究室に持ち込んでのが始まりだ。
相島に自生している天然のアコヤ貝は従来のアコヤ貝より随分と大きい。
アコヤ貝の自生地としては伊勢志摩が有名で、世界の真珠王と呼ばれた御木本幸吉もここからスタートしている。
そして今、何故に福岡の相島なのだろうか。
根本的に従来の学説を覆す様な自然環境で天然の大きなアコヤ貝が生息している。
対馬海流がどどっと博多湾に流れ込み、さらに博多湾に幾つかの河川から水が流れ込んでいる。それらが混ざり合って今度は相島の方向に流れて行く。そして島の東側に流れ込んで複雑な環境を作り出し、プランクトンを含む富欲な海水を作り出している。
そしてそこにアコヤ貝がすくすくと、病気もしないまま健康に育っていたと言う話に成る。
今週はアコヤ貝から真珠を取り出す作業をしているので訪問した。
貝から外套膜というヒモと貝肉を取り出す。その貝肉の中に真珠が入っている。
幾つかの行程をへて真珠が取り出されて選別される。
ミキモト博多真珠の真珠は従来の貝だと9ミリが限度だった養殖真珠がここでは11ミリになる。
それはこの業界にとって画期的な出来事らしい。なにせ1ミリ違えば何十万円違うらしい。ましてや2ミリ違うとそれは天文学的数字らしいからだ。
そしてこれが博多真珠。
左側の大きいのが10ミリだった。100万円以上するらしい。
私は玉を取り出した後の貝肉の高度利用を依頼されている。
いま懸命に開発に取りかかっている。アコヤ貝を使った魚醤で名前は「パールオイスターソース」
この開発も難関が待ち構えているので研究機関と共同で開発に取りかかっている。
製品が出来た暁にはパリで発表の予定にしている。