ウニの瓶詰め

来月にはいよいよ待ちに待った「ウニ漁」が解禁になる。

全国には沢山のウニ漁場があるけど、下関から萩くらいの間を北浦海岸と言い、この辺りで漁獲される鮮魚や海産物は特別に美味しいと言われている。

理由は海の中も陸上と一緒で、昆布等の藻類は土壌育成と言ってその海域の海中環境のミネラル等の養分を吸収して育つ。

利尻昆布や紀州の梅や、全国至る所でその場所でなければ収穫されない産物がある。

それが土壌育成と言って、特別な旨味を持つ産物ができるのだ。

プランクトン等も微生物等の様々な物を食べて成長し、其の海域の魚やウニや様々な物の食物連鎖の結果が「美味しさ」を誕生させる。

其の海域独特の潮の流れや、複雑な海流、滋養あふれる対馬海流の流れ、中国大陸の黄河などから流れ込んだ栄養分豊富な海水が北浦海岸に流れ込む。中国山脈からも幾つかの河川から栄養分が流れ込み、美味しさたっぷりの環境を生み出している。

面白い話しがある。中国で大洪水が発生すると、其の何ヶ月後に豊北町の角島の海岸に打ち上げられる物の中に中国の木仏を発見する事があるらしい。木製の仏の背中には銀が埋め込まれていて、これは中国特有の木仏だと郷土史家に教わった事がある。

又、台湾でしか生息しない蛇の類いも角島で発見される。まさに海のシルクロードで、滋味の絹の道とでも言えよう。

話しを戻すと、北浦のウニは全国一の美味しさを誇り、板ウニはそのままでも良し、握り鮨でも良し、この時期が最高の美味しさである。

そのウニを瓶詰めにする。瓶詰めに使用するウニは馬糞ウニでアルコールを添加して仕上げる。

これが最高で、だいたい1瓶が80gで詰めてあり、手に入れたら我慢出来なくて直ぐに食べてします。

我慢出来る人はこのアルコールうにを常温で1年間以上の間、冷暗所で寝かす。

台所の隅にそっと貯蔵して、1年以上寝かすと味は更に上品になり、滋味溢れる絶品の瓶詰めうにになる。

色は段々と日が経つに連れて黒みを帯びてくるが、それが又旨そうな輝きを増すのだ。

アルコールうには下関の六連島を発祥とする。大凡150年前に歴史はさかのぼり、明治の開国時にアルコールうにの歴史は始まる。

六連島は外国船の検疫をする場所で、そこにお酒のジンが伝わった。寺の和尚が偶然に塩ウニの中に零れ落ちたジンが入ったのを見た。ウニのタンパク質がアルコールで変成し、そして貯蔵生の高いアルコールうにが誕生した。

と言う訳でこの地域の瓶詰めウニと言えばアルコールうにが主流になる。

いよいよ来月が楽しみだ。

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