ポークチャップとふぐラー
学生時代から下関の割烹旅館に出入りをさせて頂いていた。
今はもう無いけれど、下関市の阿弥陀寺町(あみだじちょう)と言えばフグ料理のメッカで超有名高級割烹が軒をつらねていた。
現存する割烹旅館は「お富み」だけで、この30年で消えて無くなったのが惜しい。
その隆盛を誇っていた昭和40年代に私は「割烹 中島旅館」の大将に可愛がってもらった。
大将と私は下関の総鎮守「亀山八幡宮」の氏子の会で知り合い、高校生なのにお酒の飲み方から教わった。
当時の私は学校の帰りに良く旅館に寄り道していて、タイミングが合うと調理人が賄いの食事を食べさせてくれた。お返しに調理場でお酒の燗をつけたりしていた。
その賄いで調理人の恵介さんから教えてもらったのがこの「ポークチャップ」
薄引きの豚肉を油でけって、コショウで味を整え火が通った頃合いをみてケチャップをかけて、更に炒める。あまり炒めすぎないのがコツで、夏場の食欲が無い頃に食べると結構いける料理だ。先日、唐戸店のまかないで社員に造ってあげた。キャベツの上に「ふぐラー」をかけて出来上がった。
皆で食べて、ニコニコ笑った。