ジャスミン茶の香り

ジャスミン茶の香り14

明の十三稜(じゅうさんりょう)は北京から大凡1時間程度の距離にある。天安門広場から北西へ60kmの位置にあり今では高速道路が通っていて、1時間程度でいけるが当時はまだ2時間はかかった。

途中の神道博物館で食事をし、其の時に「ハヤシライス」みたいな物を食べたが正式名は今となっては判らない。

明の十三陵では公開されているのは三陵だけで、その内の1つの定陵を見学した。三陵だけ公開されていると説明をされていたが、良く聞くと他の陵墓を発掘するには相当の資金と技術が必要と言っていた。

その定陵の特徴は地下27メートルにある地下宮殿で、陵墓全体は前方後円墳。

墳墓丘の上部に有る宝頂の近くの入り口から地下27mに階段を下りる。

地下宮殿は前殿があり、更に進むと次の間が3つに分かれていて中殿と左配殿と右配殿があり見事だ。更に中殿の奥には后殿があり棺が祭られている。

その棺は櫃(ひつ)と呼ばれる物で、日本では昭和天皇が崩御され昭和天皇陵に祀られる時に同じ様な櫃で祀られている。

日本は中国文化と密接な関係にあると感じた。

巨大地下宮殿は大理石の緻密な構築物で、何処を見ても寸分の狂いも無い構造になっていた。いやはや驚いた。その精巧さと保便のよさに感激した。

くまなく散策し次の目的地の「万里の長城」に向かった。

明の十三陵から北東に70km程の距離にある。

途中の車窓からはのどかな田舎風景が続いていた。

遠くには万里の長城が見える。段々とその巨大さが見えてきて、嗚呼あれが万里の長城かと心が弾んだ。楊さんは軽く寝息をたてて昼寝をしている。

私は興奮で落ち着かなかった。やがて万里の長城近くの駐車場に着いた。

車から降りるや否や「○×△□、、、、、、、、」と沢山の物売りが来る,来る。

この駐車場の側にあるトイレは有料で、私は使用しなかったけど見るからに薄汚れていた。最近は判らないが、衛生状態はあまり良くない感じが、漂う匂いから感じ取れた。

その側では別の物売りがミネラルウォーターを売っていた。楊さんが笑いながらこのミネラルウォーターは信用ならないから買わないと言う。「えーっと」と思ったが、よく見るとペットボトルの蓋がどうも怪しい。2人でお互いの顔をみながら笑った。

それから万里の長城の階段を上って行った。幅が3m位の幅だったか、もう少し狭かったかもしれない。気がはやって早く昇りたくて良く覚えていない。

長城の上は幅が5m位で、細かい石畳みたいな感じだった。

「嗚呼、これが万里の長城なのか」と考え深い物が体全体からこみ上げていた。

私は万里の長城で祈りを捧げた。私達の永遠の友情と繁栄を。

しかし、2009年、彼は不帰の人となった。

万里の長城で石畳の上を暫く散歩しながら将来を語った。お互いに終世の友情を守って、お互いの家族を誇りに思い大切にしようと。そして仕事で成功しようと。

万里の長城を後にして,北京に戻った私達は紫禁城を見学に行った。凄い巨大建造物は私を圧巻した。玉座には抜け殻の様な空虚さを感じた。

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