石毛先生
もう10年以上前になるのだけれど、当時色々とお世話になっていた和仁皓明先生の大学院研究室に訪問した時の話。
和仁先生は雪印乳業研究所の所長をされた発酵学の権威。専門はチーズ。
色々と雑談をしているときにふと先生の書棚をみると「魚醤とナレズシの研究」と言う本が目に入った。
先生にことわってその本を貸して頂く事になった。分厚い本で内容は著書名と同じ研究の記述だった。
魚醤と言えばタイのナンプラー (น้ำปลา、nam pla) やベトナムのヌックマム (nước mắmニョクマムとも)は知っていたし日本では秋田の「しょっつる」程度は知っていた。
しかし「魚醤とナレズシの研究」の著書では、日本の隅々に現存する魚醤はおろか中世迄さかのぼって存在したや魚醤とナレズシの事が詳細に書かれていた。そして其れは国内はもとより世界の同様の魚醤とナレズシの事が書かれていた。
衝撃を受けた。
そして私は世界にこれだけの魚醤が存在するのだったら「ふぐ」で魚醤をつくれるのではないかと思う様になった。
格闘が間もなく始まった。
山口県の外海水産研究所、内海水産研究所、山口県産業技術センター、各機関と色々と予備実験をして2年後に山口県産業技術センターの有馬さん達と開発に乗り出す事になった。
それから7年「ふぐ魚醤」の開発が完成した。
石毛山口先生の「魚醤とナレズシの研究」の著書と出会ってから既に10年が経過していた。
そして3年前記者会見をして製品の完成を発表した。
そして程なく石毛直道先生が私の会社を訪問して下さった。涙が出る程嬉しかった。
そして今秋、復刻三刷で発行された。直ぐに申し込んだけれど入手出来なかった。
先日、岡山の吉田牧場で石毛先生ご夫妻にお会いした時、私のバイブルなのでどうにかして入手したいと相談した。
手元に何冊かあるから送って下さると言われた。そして届いた。先生が謹呈と書いて頂いている「魚醤とナレズシの研究」が届いた。

これが著書だ。先生ありがとうございます。